風物詩

「八月は、死者の匂いがする季節である。」
〜 神奈川新聞(2008年8月13日付1面)
風物死(ふうぶつし)とは、日本において、毎年必ず特定の季節や時期に発生する「死」の総称である。死亡事故や殺人事件などその死因は様々であり、死者数の規模もまた様々であるが、マスメディアによって広く日本全国に報道されることにより、人々に季節の到来や節目(季節感)を感じさせる役割を持っている。

このような現象は、四季のはっきりしている日本特有のものであることから、しばしば「日本の風物死」という慣用表現も用いられる。

なお、「死」そのものだけでなく、過去に発生した「死」について、翌年以降の死亡日(命日)にこれを思い出すことによって死者を悼む「追悼」や「慰霊」、あるいは、過去の死者を呼び戻す日や墓参りの日が暦によって定められている「お盆」や「お彼岸」などの年中行事も、広義には風物死に含まれる。

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